市川 猿三郎 (2代目) イチカワ エンザブロウ
- 屋号
- 澤瀉屋
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼立役・女方。スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』幕開きのオークションの支配人ディスコから『碇知盛』の伊勢三郎まで、新作・古典を問わず、安定した芝居で脇を固める。子役出身で、立役から女方まで幅広い役柄をこなす、頼りになるベテランだ。オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』では、山本森右衛門と酒場の亭主の2役を演じ、上方歌舞伎出身らしい味わいも見せた。ブログ「市川猿三郎二輪草紙」も盛りだくさんの内容で好評だ。
〔田中 聡〕
経歴
芸歴
▼1952年生まれ。父は六代目嵐冠十郎。57年11月、五歳で宝塚大劇場〈新芸座公演〉『無法松の一生』の吉岡少年で初舞台。66年10月帝国劇場の柿落し公演にも出演。81年父に入門し、嵐延夫の名で関西歌舞伎に籍を置く。89年7月から三代目市川猿之助(現・猿翁)門下となり、市川延夫と改名。98年7月歌舞伎座『義経千本桜』鳥居前の亀井六郎ほかで名題昇進。2008年3月新橋演舞場『ヤマトタケル』で二代目市川猿三郎を名のる。
受賞
▼2005年第十一回日本俳優協会賞。12年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。