中村 春之助 (初代) ナカムラ ハルノスケ
- 屋号
- 加賀屋
プロフィール
▼中村魁春門下の美しい女方。『月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと)』の貴族の女や『勢獅子』の手古舞でも目を引いた。仲居や腰元を勤めることが多いが、稚魚の会・歌舞伎会合同公演では『寿曽我対面』の小林妹舞鶴、『一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)』の鳴瀬などの大役を勤めた。『引窓』では老け役のお幸に挑戦し、立場の異なる2人の子への母の情を見せた。四国こんぴら歌舞伎大芝居で『鎌倉三代記』の讃岐の局という大役を勤めたのも舞台姿勢が評価されてのことだろう。
〔小玉祥子〕
経歴
芸歴
▼1978年生まれ。2002年国立劇場第16期歌舞伎俳優研修修了。6月国立劇場『俊寛』の船頭で有馬達郎の名で初舞台。9月中村魁春に入門し、歌舞伎座『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』の振袖新造で中村春之助を名のる。16年1月歌舞伎座『雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)』の新造千代鶴などで名題昇進。