片岡 松之助 (4代目) カタオカ マツノスケ
- 屋号
- 緑屋
- 定紋
- 分銅結び銀杏
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼がっしりした体格、温かみを感じさせる風貌で、時代物から世話物、江戸歌舞伎から上方歌舞伎まで、さまざまな役どころで舞台を支える立役のベテラン。松嶋屋一門になくてはならない貴重な脇役である。近年では、『実盛物語』の百姓九郎助の気概と家族を思う情愛をこの人らしい実直さで演じ、『義経千本桜』小金吾討死では猪熊大之進を憎々しく、『寿曽我対面』では梶原平三景時を役にふさわしい雰囲気で演じるなど、存在感を見せている。
〔亀岡典子〕
経歴
芸歴
▼1948年生まれ。父は尾上良五郎。65年5月十三代目片岡仁左衛門に入門し、大阪・朝日座『佐野鹿十郎』の非人・警固の侍で片岡松三郎を名のり初舞台。78年6月新橋演舞場『ひらかな盛衰記』の日吉丸又六で四代目片岡松之助を襲名し名題昇進。81年片岡孝夫(現・仁左衛門)について東京へ移籍。2013年11月歌舞伎座『仮名手本忠臣蔵』三段目・七段目の鷺坂伴内で幹部昇進。
受賞
▼1987年6月関西で歌舞伎を育てる会奨励賞。2001年第七回日本俳優協会賞。同年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。02年こんぴら歌舞伎にて三穂津さくら賞。同年10月『霊験亀山鉾』の立師(たてし)で国立劇場特別賞。10年6月『鳴神』の白雲坊で、12年4月『絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)』の番頭伝三で国立劇場優秀賞。06年、07年、10年十三夜会賞助演賞。16年大阪市市民表彰。