大谷 明三郎 (初代) オオタニ アキサブロウ
- 屋号
- 明石屋
プロフィール
▼女方。繊細で愁いのある風情を醸し、時代物の腰元や世話物の芸者が似合う。四代目中村雀右衛門のもとで研鑽を積み、大谷友右衛門の門下に移った。立ち居振る舞いにしっとりとした美しさがあり、名題昇進披露では『直侍』の新造千代春を勤めた。『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』や『一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)』の腰元、『籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)』の芸者、『廓文章』の仲居、『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』の長屋女房などで大人びた雰囲気が活きる。
〔中村正子〕
経歴
芸歴
▼1974年生まれ。98年国立劇場第14期歌舞伎俳優研修修了。5月歌舞伎座『野晒悟助』の町人の男ほかで田端俊の名で初舞台。11月四代目中村雀右衛門に入門し、歌舞伎座『暗闇の丑松』の若い者で中村京三郎を名のる。2016年1月大谷友右衛門一門となり、歌舞伎座『雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)』の新造千代春ほかで大谷明三郎と改め名題昇進。