坂東 玉雪 (初代) バンドウ タマユキ
- 屋号
- 大和屋
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼立役。小柄で、若いころは立廻りの名手だっただけに、キビキビした身のこなしが見ていて心地よい。立師(たてし)としての実力も一級品。女方もできる。世話物の手代や若い者、幇間(ほうかん)などがよく似合う。『新皿屋舗月雨暈』の「宗五郎内」で、寺から戻りがけの傷心の宗五郎に花道で声を掛ける祭袢纏の若い衆に、さりげない江戸の小粋な雰囲気があった。後見としても師に信頼されている。
〔浅原恒男〕
経歴
芸歴
▼1967年生まれ。84年国立劇場第7期歌舞伎俳優研修修了。4月明治座で藤田明広の名で初舞台。9月坂東玉三郎に入門し、12月歌舞伎座新派特別公演『女人哀詞』の丁稚ほかで坂東玉雪を名のる。2007年10月歌舞伎座『怪談牡丹燈籠』の手代定吉と『奴道成寺』の所化で名題昇進。
受賞
▼1997年1月『壇浦兜軍記』の立廻りで国立劇場特別賞。2012年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。