尾上 徳松 オノエ トクマツ
- 屋号
- 音羽屋
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼ニューヨークの演劇学校で芝居の基礎を学び、40歳を過ぎて歌舞伎の世界に身を投じた。前職は神官という異色の経歴の女方である。
菊五郎劇団で修業を積み、世話物の老け役から三枚目がかった役どころまで、的確な演技で舞台を支える。『瞼の母』の夜鷹おとらなど、情のある芝居には定評がある。尾上松也を支える貴重な存在。明るく飾り気のない人柄でも知られ、「ギャラリーレクチャー 歌舞伎夜話」の人気者でもある。
〔田中 聡〕
経歴
芸歴
▼1952年生まれ。93年1月六代目尾上松助に入門し、6月〈近松座公演〉『冥途の飛脚』の村人で尾上徳松を名のり初舞台。2003年11月名題適任証取得。05年11月新橋演舞場『児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり)』の腰元楓・官女で名題昇進。
受賞
▼2010年第十六回日本俳優協会賞。18年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。