中村 莟玉 (初代) ナカムラ カンギョク
- 屋号
- 高砂屋
- 定紋
- 祗園銀杏
プロフィール
▼中村梅丸の名で中村梅玉の部屋子としてデビューした子役時分からしっかりした舞台ぶりで注目されていた。『御浜御殿』の冒頭、余興の伊勢参りの子供で綱豊卿に路銀をねだる利発で行儀のよい演技がいまも目に残る。以来、すくすくと成長、期待にたがわず青年俳優へと長足に歩みを進めてきた。この程、正式に梅玉の養子となり、梅の莟(つぼみ)の莟玉の名を初代として名乗ることになったのは大慶至極。よき後継者として将来の歌舞伎界を担う1人になるに違いない。
〔上村以和於〕
経歴
芸歴
▼1996年9月12日生まれ。2004年3月中村梅玉に入門。05年1月国立劇場『御ひいき勧進帳』の富樫の小姓で森正琢磨の名で初舞台。06年4月梅玉の部屋子となり、歌舞伎座『沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)』の小姓神矢新吾、『関八州繋馬』の里の子竹吉で中村梅丸を名のる。17年12月名題適任証取得。19年10月梅玉の養子となり、11月歌舞伎座『鬼一法眼三略巻』菊畑の奴虎蔵実は源牛若丸で中村莟玉と改名。
受賞
▼2009年10月『京乱噂鉤爪(きょうをみだすうわさのかぎづめ)』の花がたみで国立劇場特別賞。10年10月『天保遊俠録』の勝麟太郎で、11年11月『日本振袖始』の稲田姫で、14年7月『傾城反魂香』の土佐修理之助で国立劇場奨励賞。