中村 又之助 (2代目) ナカムラ マタノスケ
- 屋号
- 播磨屋
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼時代物から世話物まで、きっちり自分の役どころをこなしてくれる立役である。面長で舞台映えのする立派な顔立ちで、時代物の大名役などを演じると、舞台に落ち着きが出る。大阪松竹座の『義経千本桜』碇知盛では駿河次郎を演じており、巡業では『弁天小僧』の鳶頭を演じたこともある。敵役や色悪を演じれば味がありそうな存在。太く通る声と口跡の良さが印象的だ。
〔田中 聡〕
経歴
芸歴
▼1963年生まれ。86年3月国立劇場第8期歌舞伎俳優研修修了。4月国立劇場小劇場『義経千本桜』大物浦の郎党で萩原清の名で初舞台。87年1月二代目中村又五郎に入門し、中村又之助を名のる。99年6月歌舞伎座『夏祭浪花鑑』の町人で名題昇進。2011年9月現・又五郎一門となる。
受賞
▼1993年第十二回眞山青果賞敢闘賞。93年12月『野晒悟助』の立廻りで、94年12月『北国女人記』の蛍操作係で、95年1月『日本振袖始』の大蛇の分身で、97年1月『壇浦兜軍記』の立廻りで、98年3月『ひらかな盛衰記』の立廻りで国立劇場特別賞。2004年第十回日本俳優協会賞奨励賞。09年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。