市川 升助 (初代) イチカワ マススケ

本名
徳重次雄
屋号
成田屋
定紋
五三桐
生没年月日
昭和9(1934)03月15日〜明治-1867()月日
所属
伝統歌舞伎保存会会員

プロフィール

  成田屋一門の立役で、十一代目市川團十郎の海老蔵時代からのお弟子だった。大人しい印象の風貌で目立つタイプでなかったが、いつも十二代目團十郎の舞台に出ていた。『伊勢音頭恋寝刃』なら油屋の若い者、『鳴神』なら所化、『助六』なら廓の若い者といった具合で、『毛抜』などの後見を勤めたのも信頼あってのことだ。勉強会の「荒磯会」では『寿曾我対面』の小林朝比奈も演じているが、力量を出し切れなかった憾みが残る。真面目な性格は頭取の仕事で所を得た感がある。幕内の事務万端をさばく頭取を長年勤めた功績を評価され、日本俳優協会賞功労賞を受けた。さよなら歌舞伎座や現・海老蔵の新橋演舞場『石川五右衛門』の楽屋口で、この人を見かけたものだ。その海老蔵襲名披露興行の顔寄せで、頭取として最初に披露の挨拶をしたが、成田屋を支えてきた人だけに感慨無量だっただろう。平成15年の歌舞伎座『お染の七役』の参詣客を最後に引退した。

【朝田富次】

経歴

芸歴

昭和30年9月九代目市川海老蔵(十一代目市川團十郎)に入門。昭和33年4月御園座『出世景清』の軍兵で市川升助を名のり初舞台。頭取も兼ねる。平成15年に舞台を引退したが、その後も頭取は続ける。平成21年9月伝統歌舞伎保存会会員の第十二次認定を受ける。平成24年8月頭取も引退。

受賞

平成2年11月国立劇場奨励賞、平成23年第十七回日本俳優協会賞功労賞、ほか。