坂東 八重蔵 バンドウ ヤエゾウ
- 所属
- 伝統歌舞伎保存会会員
プロフィール
▼立役。坂東楽善一門。国立劇場第1期歌舞伎俳優研修修了生で、十七代目市村羽左衛門に師事。師の歿後はその長男・八代目坂東彦三郎(現・楽善)一門となる。舞台ぶりと同様実直な人柄で、楽屋頭取もきちんと勤めている。小柄で地味な印象だが、時代物の郎党や世話物の市井の人々を演じてその時代を呼吸するかのごとくなのは、さすが大ベテラン。趣味は絵を描くことや美術館巡りというが、納得の人柄である。
〔小宮暁子〕
経歴
芸歴
▼1949年生まれ。72年国立劇場第1期歌舞伎俳優研修修了。4月国立劇場『一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)』の軍兵で初舞台。73年6月十七代目市村羽左衛門に入門し、坂東八重蔵を名のる。2003年11月名題適任証取得。
受賞
▼1972年5月『天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)』の立廻りで国立劇場奨励賞。79年8月歌舞伎会公演『紅葉狩』の侍女岩橋などで国立劇場努力賞。93年12月『野晒悟助』の立廻りで国立劇場特別賞。ほか。2009年重要無形文化財(総合認定)に認定され、伝統歌舞伎保存会会員となる。