中村 京右衛門 (初代) ナカムラ キョウエモン
- 本名
- 伊藤智三郎
- 屋号
- 京屋
- 定紋
- 札守り、むかい雀
- 生没年月日
- 大正13(1924)年05月31日〜平成11(1999)年11月28日
- 出身
- 東京
プロフィール
かつて四代目中村雀右衛門の踊りの後見はこの人と初代中村京葭だった。ちょっと小首をかしげた、穏和な表情で、主人の引抜きを見事にきめてササッと下手へ引込んでいく裃姿が懐しがられている。『お染の七役』で頓死する丁稚忠太は巧まぬユーモラスな味があった。体調を崩して引退し、そのまま亡くなった。
【秋山勝彦】
経歴
芸歴
昭和17年1月北海道琴似公会堂『ともしび』の農民で本名で初舞台。六代目大谷友右衛門の門下となり、同年5月大谷広蔵と改名。昭和33年7月新宿松竹座(新宿第一劇場)『妲妃のお百』(平林たい子作)の下役人、『東海道四谷怪談』の医者尾扇で二代目大谷力蔵を襲名、名題昇進。師匠・七代目友右衛門の四代目中村雀右衛門襲名に伴い、昭和39年9月歌舞伎座『金閣寺』の石原新吾で中村京右衛門と改名。昭和47年5月伝統歌舞伎保存会会員の第2次認定を受ける。昭和60年7月より休演しそのまま廃業する。
受賞
昭和47年12月『松浦の太鼓』の門番平内で国立劇場奨励賞。