市川 猿紫 イチカワ エンシ
- 屋号
- 澤瀉屋
プロフィール
▼女方。可憐でほのかな色気があり、『義経千本桜』の腰元や『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』の官女など、並びの役でもふと目に留まる。『小栗栖の長兵衛』の茶屋娘は、2012(平成24)年6月新橋演舞場の市川中車襲名興行での初役以来6度演じた持ち役のようなもの。名題昇進披露もこの役だった。日頃の勉強の成果で、『傾城反魂香』の修理之助や『義経千本桜』四の切の法眼妻飛鳥などにも抜擢。澤瀉屋一門を支える若女形である。
〔内河 文〕
経歴
芸歴
▼1981年生まれ。2001年4月三代目市川猿之助(現・猿翁)に入門し、新橋演舞場『新・三国志II』の蜀軍兵ほかで初舞台。7月歌舞伎座『続篇華果西遊記(つづくたびかかさいゆうき)』の侍女ほかで市川猿紫を名のる。13年1月大阪松竹座『小栗栖の長兵衛』の重助娘おかんで名題昇進。