中村 種五郎 (2代目) ナカムラ タネゴロウ
- 本名
- 浅野次郎
- 屋号
- 播磨屋
- 生没年月日
- 明治21(1888)年11月25日〜昭和43(1968)年05月02日
- 出身
- 東京・牛込
プロフィール
面長で目鼻立ちの立派な顔が、居並びの大名や子分のような役でも存在が目立っていた。三代目中村時蔵の門下としてその最後まで務めを果たしたあと、中村吉右衛門一座の公演にはしばしば同座し、東横ホールの若手歌舞伎では『忠臣蔵』「五段目」の与市兵衛、『一条大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)』「檜垣」の茶亭などを務めている。柄がいいので、『高田の馬場』の菅野六郎左衛門、『侠艶録』の劇中劇「重の井子別れ」(四代目時蔵主演)の本多弥惣左衛門など好評だった。
師匠の息子たちの子役時代、彼らの指導係で、化粧(かお)をしてやる係りでもあった。
【松井俊諭】
経歴
芸歴
三代目中村歌六に入門し、明治37年1月東京座『児雷也』鹿六の下女で初舞台。三代目中村時蔵づきとして、中村時五郎より中村種五郎と改名。昭和12年2月明治座『佐倉義民伝』の大名で名題昇進。昭和40年4月伝統歌舞伎保存会会員の第1次認定を受ける。