中村 時寿 (初代) ナカムラ トキジュ
- 本名
- 細田運吉 (細田和義を名乗った時期あり)
- 屋号
- 播磨屋
- 生没年月日
- 明治43(1910)年05月01日〜昭和45(1970)年05月31日
- 出身
- 秋田県
プロフィール
俳優になったのが遅かったためか、いつまでも訛りが抜けず、台詞でそれが耳立つことも少くなかった。居並びの腰元や女郎など、女形を主体としたが、稀に新作の立役や老けに廻ることもあり、中では昭和35年1月東横ホールで四代目坂東鶴之助(五代目中村富十郎)が演じた『瞼の母』における銭を乞う老婆の役など、目立つ舞台だったといえよう。
子役の指導係でもあり、若いときは師匠三代目中村時蔵の息子たち、次には孫世代の子役たちの化粧(かお)をしてやることも務めの1つだった。
【松井俊諭】
経歴
芸歴
昭和9年中村時代を名乗り初舞台。昭和28年4月歌舞伎座『弁慶上使』の腰元冬野で中村時寿を名乗り名題昇進。